「もっと貯蓄があったらなぁ〜」「もう少しお給料が良かったらいいのに」など、「もうちょっと、お金があれば……」と思ったことはありませんか? 実は、ここがお金力の分かれ道。
お金を貯めるのが上手な人は、「もっと」や「もうちょっと」などのあいまいな言葉を使いません。
貯め上手な人の言葉は?
「ハワイ旅行のために10万円貯めたいなぁ」「あと月に2万円、自由になるお金があったらいいのになあ」というように10万円、2万円などの具体的な金額が出てきます。
貯蓄力を上げるためには、この「具体的な金額を意識する」ことがカギなのです。
あなたは今、どこにいますか?
お金の具体的な金額を意識するために必要なことが、家計の現状把握です。
お金から話がそれますが、ちょっと想像してみてください。
たとえば、あなたが次の連休は、湯煙りただよう大分県の別府温泉で、ゆっくりと日ごろの疲れを癒すことにしたとします。そのとき、どうやって行きますか?
飛行機?
新幹線?
船?
車?
あなたが東京に住んでいるのなら、飛行機チケットの手配を考えたことでしょう。大阪ならば、新幹線や船かもしれません。
でも、あなたが別府市に住んでいたらどうでしょうか?
車で行く可能性が高いですし、場合によっては自転車で行けるかもしれませんね。
このように、目的地は同じでも、今いる場所によって、目的地に行く方法が変わります。
旅行のように、自分の体を使って移動するときは、無意識に現在地を確認して、目的地にたどり着くための最善の方法を探っています。
でも、お金のことになると、目的地と方法論ばかりに集中してしまい、「今、自分がどこにいるのか」がおろそかになってしまうことが多いのです。
お金のことを難しいと感じる一つの理由は、実は、現在地がわかっていないのに、目的地に行く方法を決めようとしてしまうから。
お金の現在地となる「収入」「支出」「貯蓄」がわかると、目的地に向けて楽しく出発できるようになりますよ。
目的地までの行き方は3つ
「今、いくらあるの?」「今の家計の状況は?」と、お金の現在地を確認したら、目的地の確認です。「もうちょっとお金があったら」ではなく、「いつまでに、何のために、いくらのお金を貯めたい」とゴールを明確にしましょう。
お金の現在地がわかれば、目的地までの行き方は3つしかありません。
このうち、どれを選ぶのか、どれが嫌なのか、何を組み合わせるのか、というのが、あなたの目的地までの行きかたです。
次回から、どれが自分に合っているのかを一緒に考えていきましょう。
- コラム監修
- 株式会社Cras 代表取締役
FPオフィス will 代表前野 彩