2018年から始まった「つみたてNISA」は、「投資信託で1年間に最大40万円までのコツコツ積立をするのなら、最長20年間、どんなに儲かっても税金が0円ですよ」という嬉しい制度です。
でも、投資をする前には、「ソンしたらどうしよう」「何を選んだらいいんだろう」といろんな不安があることでしょう。それも当たり前。だって、私たちは学校でも社会でも、お金のことを習ってないんだから。
だからこそ、この機会に投資について知りましょう。
投資ってソンするでしょ?
投資を始める前の不安のひとつが、「ソン」でしょう。あなたが頑張って働いて手にしたお金だからこそ、減らしたくないですよね。
でも、もしかしたら、あなたが思っている投資って、普段から株価などをこまめにチェックして、値段が下がったときにお金をドンと払って株を買って、値段が上がったときにドンっと売るイメージではありませんか?
確かに、以前は投資をするのには数十万〜数百万円のお金が必要でしたし、買い時や売り時を注意して見る必要がありました。でも、私たちの24時間は、投資のためだけにあるのではありません。仕事も、プライベートも大事だからこそ、お金の運用はお金のプロに任せるという外注体制も大事なのです。その外注制度が、どの会社が有望か、どんな国に投資をするのかを投資のプロに任せる「投資信託」です。
投資信託って?
投資信託とは、その名前の通り、自分のお金を投資のプロを信じて託す商品です。
自分のお金だけならたくさんの会社の株を買うことはできませんが、多くの人からお金を集めて運用する投資信託なら、数十〜数千の株式を買うことができます。たくさんの企業に投資できるからこそ、もしも投資した会社の1社が破たんしたとしても、他の会社がフォローできます。このフォローのしくみがある金融商品が投資信託です。
ただし、プロが投資するとは言っても、企業に投資する株式や、国などにお金を貸す債券などの投資商品で運用するので、値下がりすることもあれば、値上がりすることもあり、値段は毎日変化しています。でも、1つの会社だけでなく、たくさんの会社に投資をするからこそ、値動きをおさえることができるのが投資信託なのです。
さらに、つみたてNISAを使うと、一度にドンっと買うのではなく、毎月自動でコツコツ同じ金額を積み立てます。これにより、値段が下がったときにはたくさん買うことができますし、買うタイミングを気にしなくてもいいのも、忙しい私たちにも嬉しいことですね。
投資信託ってどうやって選ぶの?
では、質問です。
日本で今、私たちが買うことができる投資信託の数は、どれぐらいだと思いますか?
1. 160本
2. 3200本
3. 6200本
この質問は、わたしのセミナーでもよく行いますが、正解者が少なく、答えはBの約6200本です(2018年5月末現在)。
でも、6200本超の商品があると、商品が多すぎて選ぶのは大変ですよね? そこで、金融庁の登場です。
つみたてNISAでは、私たちが投資信託を買うときの「購入時手数料がかかるものはダメ」「投資信託にかかわる金融機関に支払う手数料が高いものもダメ」「長期投資に向かない毎月分配金型はダメ」……と、長期・分散・積立・低コストという条件にあった投資信託だけをふるいにかけたのです。
その結果、つみたてNISAに採用された投資信託の数は、先ほどの選択肢@にある、約160本前後です(ちなみに、Aは、日本で私たちが買うことができる上場している株式の数です)。
つまり、投資信託約6200本中、つみたてNISAとして一定の基準をクリアしたものは3%以下。この中から選べば、「あ〜、その投資信託は手数料が高いし、長期投資には向かないのに……残念!」ということがないのです。
とはいえ、それでも約160本ある中から選ぶのは大変です。そこで次回は、投資信託を選ぶ際の3つのポイントについてお伝えします。
- 監修
- 株式会社Cras 代表取締役
FPオフィス will 代表前野 彩
- つみたてNISAは、同じ年に1人1口座(1金融機関)しかつくれません。
金融機関の変更を除き、つみたてNISAは同じ年に1口座しかつくれません。また、すでにつみたてNISAにある投資信託を他の証券会社などに移すことはできません。
- つみたてNISAとNISAは選択制です。
同じ年に両方の適用を受けることはできません。また、金融機関の変更などを行う場合は原則として暦年(1月1日〜12月31日)単位となります。
- つみたてNISAは、つみたて投資のみ利用できます。
当社の取扱う投資信託は、すべてつみたてNISAの利用ができます。
- 損失は、税務上ないものとされます。
つみたてNISAにある投資信託を引き出した際に損失が発生したとしても、他の投資信託等から生じた利益と損益通算することはできません。
- いわゆる「一般NISA」と異なり、ロールオーバーはできません。
- つみたてNISA内の投資信託を引き出した後、そのNISA枠の再利用はできません。
- 信託報酬等の概算額を原則として年1回お知らせします。
つみたてNISAでつみたてられた投資信託の信託報酬等のおおよその金額を、年に1回当社よりお知らせします。
- 10年経過後、および5年ごとにお名前・ご住所の確認が求められます。
つみたてNISAの口座を設定してから10年たったとき、その後は5年たつごと(=基準経過日)に、当社がお客さまのお名前・ご住所を確認いたします。お名前・ご住所が確認できなかった場合にはお取引ができなくなる場合があります。