ふるさと納税は、寄付した金額の3割相当分の特産品が受け取れて、そのうえ、税金が安くなる嬉しい制度。でも、安くなる税金には上限があります。「節度を持った賢い納税」がカギですよ。
第1回:クリスマスケーキに、おせちまでもらえる?
第2回:ふるさと納税の簡単さは、ネットショッピング並み!?
第3回:今年の寄付は今年のうちに。シミュレーションを大活用!
第4回:おトクなだけじゃない。ふるさと納税の光と影
ふるさと納税はいくらまでできるの?
ふるさと納税デビュー前の人からよく受けるのが「ふるさと納税はいくらまでできるの?」という質問です。実は、ふるさと納税そのものは、いくらでもできます。「寄付」だから上限はありません。
でも、「安くなる税金」には上限があるので、税金上オトクにふるさと納税をしようと思ったら、税制について知る必要があるのです。
安くなる税金はいくら?
ふるさと納税で安くなる税金には、所得税と住民税がありますが、前回お伝えしたワンストップ特例制度を利用する場合は、所得税分も合わせて住民税でまとめて税金が安くなります。そこで、ワンストップ特例制度を使った場合でお伝えしますね。
ふるさと納税で安くなる住民税は、住民税(所得割)の2割までと決まっています。そして、自己負担が2,000円となるふるさと納税の寄付金額は、収入と家族構成、生命保険や地震保険、iDeCoの加入の有無などによって決まります。
各サイトでシミュレーションができますから、昨年の源泉徴収票を参考に、今年の寄付金額の目安に挑戦してみてください。
<自己負担が2,000円になる1年間のふるさと納税の目安額>
年収/家族構成 |
独身・共働き夫婦・共働きで子どもは中学生までの夫婦 |
会社員と専業主婦(夫)の夫婦・会社員と専業主婦(夫)の夫婦で子どもが中学生まで |
会社員と専業主婦(夫)の夫婦で子どもは高校生が1人 |
300万円 |
28,000円 |
19,000円 |
11,000円 |
400万円 |
42,000円 |
33,000円 |
25,000円 |
500万円 |
61,000円 |
49,000円 |
40,000円 |
※社会保険料と基礎控除のみの場合
※出典:総務省HPより
たとえば、年収300万円の独身者なら、1年間に寄付をする金額は最大でも28,000円が目安です。ふるさと納税の自己負担は2,000円だから、翌年に納める住民税は26,000円少なくなります。
なお、28,000円の寄付は、1つの自治体に28,000円を寄付してもいいし、5,000円の寄付を4カ所、8,000円を1か所というように、分けて行ってもかまいません。
ただし、特産品に目移りして、たくさんやりすぎて目安金額を超えた分は、いくら特産品をもらったとしても「純粋な寄付」になりますから、ご注意を。
- 監修
- 株式会社Cras 代表取締役
FPオフィス will 代表前野 彩