飲み会で飲み放題にするかどうか。
ビュッフェの値段が高いか安いか。
これらを判断するとき、「オトクかどうか」や「モトが取れるかどうか」を考えませんか?
実は、この経済感覚はとても重要なこと。医療保険にもこの考え方を活かしましょう!
女性は医療費がたくさんかかるの?
「女性特約」とは、女性特有の病気で入院した場合に、入院日額が上乗せされる保障です。
「男性特約」がない分、「わざわざ女性向けって特約を作っているぐらいだから、女性は必要なのかな」と思う人も少なくありません。
でも、思い出してみてください。医療保険第2話「健康保険を知らなきゃソンをする!」でお伝えしたように、私たちには健康保険があるから、医療費は3割負担で済むし、高額になった場合は高額療養費もあるし、長期間働けない会社員には、傷病手当金もあります。
これらの給付は、男女関係なく保障してくれるため、女性特有の病気だからお金がたくさんかかるということはないのです。
女性特約を付けるとオトクなの?
女性特約を付ける、つけないをソントクで考えてみましょう。
一生の中で、どんな病気になるのかはわかりませんから、ここでは単純にお金の面から「何日以上入院したら、支払った保険料よりも多くなるのか」だけに注目しましょう。
30歳の女性が入院日額5000円の終身医療保険(終身払い)に加入し、90歳まで生きるとして、A社とB社、2社比べてみました。
A社の女性特約保険料は、月額245円です。90歳まで生きるとすると、女性特約保険料の総額は、17万6,400円。この金額を女性特有の入院給付金5000円で割ると、約36日です。つまり、36日以上女性特有の病気で入院する可能性があると思うのなら、女性特約を付けたほうが安心ですし、36日も入院しないと思うのなら、女性特約はなくてもいいのです。
一方、B社の女性特約保険料は、月額640円です。90歳まで生きるとすると、46万円の女性特約保険料を支払うため、支払った保険料を給付が上回る日数は93日です。93日以上入院するかどうかが、ソントクラインになるのですが、B社の女性特約は、女性特有の病気に加えて、胃がんなどのすべてのがんと、一部の生活習慣病も対象です。そのため、女性特有の病気だけでなく、その他の病気も含めて93日の入院の可能性の有無を検討する必要があるのです。
一口に女性特約といっても、その保障内容は各社異なります。保障内容とソントクラインを確認して検討しましょう。
- 監修
- 株式会社Cras 代表取締役
FPオフィス will 代表前野 彩